2011年度俳句部会

 2011年12月の俳句部会

 冬に入り朝夕は寒さが身にしむようになった12月14日(水) の午後、12月の定例会を鵠沼公民館にて開催しました。  今回は事前に、鮪・火事という兼題を本井先生(S50文・博 了)から出して頂き、これらの句を含め7句を投句しました。 兼題は初めての体験であり、本井先生から丁寧なご指導を頂き 非常に有意義な部会でした。 投句16名、出席15名。 終了後、忘年会でさらに懇親を深めました。

●本井先生のご投句
海峡や鮪跳ぶ日もあるといふ
幾本もホースが走り火事の路地
大鍋を掬ひてこれが鮪の目
あきらかに火事の煙ぞ陸(くが)に立つ
鳴り止まぬ近火見舞の電話かな
出払つて一人もをらぬ鮪船
窓割れて迸り出る火事の舌
  
●部員の代表作(50音順)
寒鴉見下ろす黒の奈良井宿 安部和範
積雪を待ちてリフトの風に揺る 小澤喜久子
夕暮にぽつと黄色く石蕗の花 大崎洋一
学舎に銀杏黄葉の降り注ぐ 河相光子
胸中を全てはき出し冬木立 上坂秀治
火事あとに得体の知れぬ店開く 佐藤月子
綿虫や日曜もはや暮れはじむ 津田祥子
曇り空木曽の御嶽山眠る 長澤 澄
箸差して正体得たり鮟鱇鍋 中村智三
雑貨屋に吊す品々冬日向 萩原ふみを
火事見舞ひ言うべき言も無き思ひ 馬場英人
ぱんぱらりん霰踊るやアスファルト 深谷むじゅん
KOBANの赤色灯に冬の雨 宮田公子
泰然と水槽泳ぐ黒鮪 望月明子
都鳥列をなしてや風受ける 吉水淑浩
晩秋の木曽路を走るバスの旅 脇坂恵三
    鵠 沼   公民館  で  句 会
  鵠沼公民館で句会   忘年会   忘年会   忘年会

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 2011年11月の俳句部会

 前の日に立冬を迎えた 11月9日(水)、10時に片瀬江ノ島駅 に集合、片瀬川畔を散策しながら吟行をしました。 冬の気配が感じられる川面や樹林を探り、和風の教会を訪ね たりして、句作をしました。 午後、鵠沼公民館にて句会を開催。7句づつ投句し互選をし ました。今月は本井先生がお休みのため、お互いに意見交換 をし研鑽に励みました。 投句12名、出席11名。 追って先生からの評価を頂く予定です。

  
●部員の代表作(50音順)
仄暗き社に石蕗の黄色かな  安部和範
紅葉の黒部渓谷万華鏡 大崎洋一
冬立ちて唱名の声厳しけり 河相光子
まだまだと延寿の鐘を返り花 上坂秀治
引出物下げし夫婦や柿の駅 津田祥子
長き夜や額絵の少し傾きて 中村智三
冬菊や黙祷のひとにマリアの眼 萩原ふみを
柚子の実の色づきを待つ冬じたく 馬場英人
緑青の大家根聳ゆ冬の雲 深谷むじゅん
裏木戸の開け放たれて花八手 宮田公子
塩害の桃に三つ四つ返り花 望月明子
立冬や教会静か祈り人 吉水淑浩
   片瀬川畔を   散策しながら      吟行  鵠沼公民館で句会
     鵠 沼     公民館       で     句会

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 2011年10月の俳句部会

 すっかり秋らしくなった10月12日(水)鵠沼公民館にて10月の例会を 開きました。
それぞれ 7句を投句、互選をした後、本井英先生(S50文・博了)から 丁寧な講評をうかがいました。
”句を詠んだときの作者の気持になって その作品を鑑賞すること” という、暖かい言葉がありました。 投句15名、出席14名、今回から新しく中村智三さん(S44経)が参加。

●本井先生のご投句
このごろの空の高さの金鈴子
ねび鯊のかかりて綸の左右せる
気兼ねなく銜へ煙草や鯊を釣る
倖せの歩ける老後秋日傘
妊婦とも肥満とも見え秋日傘
土産屋の裏口に川草の花
バンダナの赤は見習ひ松手入
  
●部員の代表作(50音順)
新旧の飛行機雲や天高し 安部和範
静けさにすつくと立ちぬ薄かな 大崎洋一
栗御飯炊いていつもと違う日に 河相光子
秋雨に静かに過すひと日かな 上坂秀治
運河ゆく東京の空なほ高し 佐藤月子
競技会の端を通りて秋の浜 津田祥子
木漏日の静寂に落ちる桐一葉 長澤 澄
秋の陽に暖く居る芒かな 中村智三
夭折の画家の個展や蔦紅葉 萩原ふみを
鶏頭の赤と緑と空の蒼 馬場英人
いつせいに振り向く鹿の眼の円(まる)し 深谷むじゅん
秋高く改修なりて二天門 宮田公子
境内の疎水の水も秋めきて 望月明子
豊年や谷戸の奥なる黄金色 吉水淑浩
いも掘にうつつを抜かす親子連れ 脇坂恵三
    鵠沼    公民館      で      句 会

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2011年9月の俳句部会

 残暑きびしき 9月14日(水)、部会を開きました。 10 : 00に片瀬江ノ島駅に集合、弁天橋を渡り江の島へ吟行しました。
 青い空・広い空・高い空の下で、それぞれ島の秋を探り句作に励み ました。 午後、作品を持ち寄り鵠沼公民館にて句会を開きました。
 いつもの ように本井英先生(S50文・博了)から懇切な講評を頂きましたが、 ”この句は江の島に来たことがない人にも印象的です”というコメント もありました。
 投句12名、出席10名。

●本井先生のご投句
片陰に没しきりたる蜑が路地
真沖よりヨットよろこぶほどの風
白粉の花叢トイレ流す音
東洋外人サングラス似合はざる
デインギーの帆の紫の可愛らし
舟虫の小粒と思ふ秋の磯
ねこじゃらしヨットハーバー左前
  
●部員の代表作(50音順)
腰おろす石の周りや草の花 安部和範
華やぎを閉じてぽとりと芙蓉散る 大崎洋一
秋の海潮目くつきりヨット浮く 河相光子
空青き空広き空高き秋 上坂秀治
秋潮を引き連れて行く巡視船 佐藤月子
苦瓜のうらなりひとつ島の露地 津田祥子
秋暑し媼店番貝細工 萩原ふみを
秋の海稚児が淵まで渡し船 馬場英人
白き帆の先に大島秋の雲 深谷むじゅん
秋潮のきらめいてゐて波もなく 宮田公子
颱風の外れて白寿の母祝ふ 望月明子
束ねたる生姜の葉つぱうつとうし 吉水淑浩
    片瀬江ノ島     駅にて    江ノ島    へ向かって      吟行
    江ノ島にて    鵠沼    公民館       で      句 会

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2011年8月の俳句部会

 猛暑の一日の 8月10日(水)午後、鵠沼公民館にて句会を開きました。
 今月は本井先生がご欠席でしたので、部員同士の勉強会としました。 各自が7句を投句、7句選をし内1句を特選としました。
 作者の名を 伏せたまま、特選句につき感想を述べ合い互いに研鑽しました。
 出席者 10名。

  
●部員の代表作(50音順)
汗拭ふ鎮守の森の昏さかな 安部和範
新盆や語り合ひたき事ばかり 小澤喜久子
甚平を着て大の字に青畳 大崎洋一
鳴き止みて黙(しじま)深しや蝉の庭 河相光子
立秋の朝摺る墨の香の清(すが)し 上坂秀治
再会の笑み溢れゐるサングラス 萩原ふみを
歳につれ深く身を刺す蝉しぐれ 深谷むじゅん
忙(せわ)しげに鎌倉小路盆の僧 宮田公子
笊(ざる)に干す土用の梅の赤きこと 吉水淑浩
冷奴水が自慢で大繁昌 脇坂恵三
      鵠沼     公民館      で     句 会

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 2011年7月の俳句部会

 梅雨が明け真夏日の到来となった 7月13日(水)、部会を開きました。
 10 : 00 に小田急線・本鵠沼駅に集合、長久保公園へ吟行しました。
 日射病にならないよう木蔭を選びながら、盛夏の中に句の素材を求めて句づくりに励み ました。 午後、鵠沼公民館において句会。各自7句を投句し互選をしたあと、 本井英先生(S50文・博了)からいつもの通りの解り易い講評を いただきました。
 参加部員12名、うち11名出席。

●本井先生のご投句
木瓜の実のそれぞれの頑の顔
海浜やぐるりと雲の峰低く
炎天にコールド負けの顔ぎゆつと
表札を一々読みて日の盛り
溝萩の花がまとへる花の影
駅頭に地図を片手や盆の僧
しかすがに男の子我とて日傘欲し
  
●部員の代表作(50音順)
紫陽花の見せ場なく散る旱梅雨 安部和範
いつの間に乙女のうなじさくらんぼ 小澤喜久子
上向きて底紅むくげ雲を追ふ 大崎洋一
ななかまど西洋館に風送る 河相光子
底紅や青空に向け今朝も咲く 上坂秀治
地図を手に行く盆僧のまだ若し 佐藤月子
漁の青鷺の歩の運びかな 津田祥子
青鷺の能役者めく歩みかな 萩原ふみを
緑陰を縫ひて消え行く黒揚羽 深谷むじゅん
水あるところ赤とんぼ塩とんぼ 宮田公子
梅雨明けの空広きこと青きこと 望月明子
樹下の風逆らう揚羽二つ三つ 吉水淑浩
   本鵠沼駅に      集合     長久保     公園で      吟 行
    長久保公園で      吟行     鵠沼公民館     で      句会

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 2011年6月の俳句部会

 梅雨空の 6月 8日(水)、鵠沼公民館で定例の部会を開きました。 部員は夏季の句をそれぞれ7句投句、清記・互選のあと 本井英先生(S50文・博了)の解りやすい講評をうかがい ました。
 部員からは日頃の句作のとき悩んでいること、例えば助詞の 「の」と「に」の使い方など具体的な質問が出て大変有意義 でした。参加者 13名、うち出席者11名でした。

●本井先生のご投句
つばくらめ背の紫を誇るかな
紫陽花や素人塗りの白ペンキ
傷つけぬやうにと夫婦梅雨籠り
波乗りの波に乗りおくれてばかり
つぶつぶと肥えていよいよ枇杷に色
雨止めばすぐむし暑く花南瓜
青葉潮パドル漕ぐ掌を浸しもし
  
●部員の代表作(50音順)
なんばんの花が揃ふて軽く揺れ 安部和範
谷若葉碓氷峠にめがね橋 小澤喜久子
石楠花や一寸高きに咲きにけり 大崎洋一
梅打を終えて今年も叔母を待つ 河相光子
初夏といふ風の匂ひの尾根渡る 上坂秀治
緑蔭や近衛の兵舎ありしところ 佐藤月子
二時間の列車の旅路缶ビール 鈴木崇夫
漢(おとこ)らのなじみの店の鰺フライ 津田祥子
薔薇アーチ笑顔の招く午後のお茶 萩原ふみを
絨毯を花茣蓙に替へ胡座かな 深谷むじゅん
緑陰に子ら輪になつてお弁当 宮田公子
昨晩の訃報紫陽花未だ白し 望月明子
梅雨晴間庭の草取り腰痛め 脇坂恵三
    鵠沼公民館で    定例句会を      開催
    鵠沼公民館で    定例句会を      開催

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 2011年5月の俳句部会

 あいにく、終日、雨が降り続いた 5月11日(水)、5月の部会を 開きました。10時に小田急線・本鵠沼駅に集合、長久保公園 へ吟行を予定していましたが、雨のため変更し鵠沼海岸の本真寺を 訪問しました。このお寺は明治36年創立の尼寺です。 吉水淑浩さんのご尽力により、本堂や寺苑を拝観、庫裡で昼食を 摂るなどして句作に励みました。 午後、鵠沼公民館に移り句会を開きました。各自7句を投句、 互選のあと本井英先生(S50文・博了)から明解な講評を頂き ました。参加部員は10名。

●本井先生のご投句
鵠沼に尼寺ひとつ薔薇の雨
藤棚の下に一卓雨しとど
若葉雨に降り籠められて十牛図
耳だけで応へる猫よ若葉雨
鵠沼は径ややこしき薔薇の雨
房ひとつ藤の胴より噴きて咲く
路可描く釈迦出山図寺若葉
●部員の代表作(50音順)
曇天にひときは白しばら一輪 大崎洋一
尼寺の山門守る樟若葉 河相光子
尼寺に十牛図あり藤の花 上坂秀治
青枇杷の武骨に空を見上げをり 佐藤月子
末っ子も二児の母なり夏木立 津田祥子
尼寺の静寂やぶり新樹雨 萩原ふみを
攻めぎ合ふ雨滴の波紋走り梅雨 深谷むじゅん
寺若葉越しに小田急電車かな 宮田公子
線路沿ひ溢るるばかり小判草 望月明子
こ手まりを打つ雨強し寺の庭 吉水淑浩
   鵠沼海岸駅に集合      本真寺     を訪問
     本真寺     鵠沼公民館で     句会を開催

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 2011年4月の俳句部会

 満開の桜に東日本の惨状からしばし解放されそうな、4月13日 (水)午後、鵠沼公民館にて定例句会を開きました。 部員15名が参加、各自 7句を投句、互選の後に本井英先生(S50 文・博了)から懇切な講評を頂きました。明解なお話のなかに 「月並みとは」といった話題もあり、今月もたいへん研鑽になり ました。

●本井先生のご投句
朱(あけ)の橋およそは隠れ花の雲
花の昼いざやいざやと唄ふどち
わだかまり抱へしままに四月半ば
蔦若葉かなやはらかにひかへめに
鎌倉の芹の小溝のここにまた
枇杷の実のやつと円(つぶ)らの青かつし
川波や鷭をゆり上げひき沈め
  
●部員の代表作(50音順)
横向きに鯉流れをり春の川 安部和範
花吹雪襟の中まで忍び込む 大崎洋一
小糠雨いよいよ淡し桜花 河相光子
蒼天に辛夷の白の眩しかり 上坂秀治
梅若葉空を小さく刻みをり 佐藤月子
古稀過ぎてなほ夢に見る大試験 鈴木崇夫
鯉の背に鯉乗り上ぐる春の水 津田祥子
野趣豊か濃き緑なる蓬餅 長澤 澄
こだはりの消ゆる日はいつ花の雨 萩原ふみを
停電にほのかに匂ふ沈丁花 馬場英人
山峡(やまあひ)の空に桜の大枝垂れ 深谷むじゅん
高みより望む山内春の色 宮田公子
漁師町の小さなカフェの桜草 望月明子
大潮に川底見えて花の散る 吉水淑浩
卒業子送る教師の涙顔 脇坂恵三
     鵠沼     公民館       で     句会を       開催

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 2011年3月の俳句部会

 まだ風が冷たい日でしたが、よく晴れた3月9日(水)、 小田急線・片瀬江ノ島駅に集合しました。
 今月は趣を替えて、早春の片瀬海岸を廻り新江ノ島水族館 を訪問しました。水槽の中のいろいろな海洋生物やイルカ ショーに春の句材を求め苦吟しました。
 午後、鵠沼公民館にて句会を開催。それぞれ7句を投句し 互選をしました。本井英先生(S50文・博了)から講評を 頂きましたが、いつもながらの明解なお話の中に俳句の本質 論などの話題も出て大変有意義でした。 部員12名が出席。

●本井先生のご投句
イルカショーの背景春の潮ひろく
イルカショーはじまるまでを麗かに
吊るし干すウエットスーツ風光る
春昼の浜に仰臥や幾歳ぶり
ふらここを揺らす芸などアシカショー
春水に赤は魴鮄茶は伊左木
鱏の腹笑顔のやうや春うらら
  
●部員の代表作(50音順)
行儀良く浮きに乗る鵜や春港 安部和範
啓蟄やここの道路も工事中 大崎洋一
ウマヅラの十四匹の面揃え 河相光子
水中を風船のごとくらげかな 上坂秀治
組んず解れつ海月また恋せるか 佐藤月子
白い船往く海の果て春の雲 鈴木崇夫
板張りの江ノ電の床春の砂 津田祥子
靴脱ぎて母子駆け行く春の浜 萩原ふみを
春がすみ江ノ島向けて漁船(ふね)が出る 馬場英人
春光やみな集ひきてみな笑ひ 宮田公子
春の海面白からぬサーフ族 吉水淑浩
梅の香に目覚めまた寝る日和かな 脇坂恵三
     午前   新江ノ島水族館で     苦吟      午後
    鵠沼公民館      で      句会

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 2011年2月の俳句部会

 暦の上では春ですがまだまだ寒さが残る2月9日(水)午後、 鵠沼公民館にて月例句会を開きました。 部員14名が出席し、各自7句づつを投句、互選の後、本井 英先生(S50年文・博了)から丁寧な講評を頂きました。 身の回り季節感と詩情をいかに表現するか、先生との和や かな話し合いが続きました。

●本井先生のご投句
跨いではまた川に沿ひ梅の径
春潮の覆りては翼なす
春の海見てこと足れる車窓かな
春芝に水平線のやはらかし
梅ケ枝に江の電ひたと停りたり
トンネルを抜ければこゝも梅の谷戸
膝の裏あたりことさら春寒し
  
●部員の代表作(50音順)
豆撒きの声はいづくぞ老いの家 安部和範
枝拡げ老樹香りぬ梅の里 小澤喜久子
大クレーン縦に区切りし寒の空 大崎洋一
学舎のサフランの花フラスコに 河相光子
薄氷をばりつと破り鯉の口 上坂秀治
廃屋に仄かに咲きし梅一樹 鈴木崇夫
魚屋も八百屋も覗く風邪癒ゆる 津田祥子
ただいまの声よく通り日脚伸ぶ 萩原ふみを
寒明けや海の彩り薄ねずみ 馬場英人
通夜の宵列車の外の春の雪 深谷むじゅん
待春の朝一杯のミルクテイー 宮田公子
春雨に眠れる木々の目覚めたり 望月明子
花置きし水桶今朝は凍りけり 吉水淑浩
クラス会増える仲間の木の葉髪 脇坂恵三
    午後   鵠沼公民館       で   月例句会を    開催

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 2011年1月の俳句部会

 寒の最中とはいえ穏やかな晴天に恵まれた 1月12日(水)、 初部会を開きました。午前中は江の島へ吟行と初詣をし、 午後は鵠沼公民館にて、各自作品を持ち寄り初句会を開き ました。 いつもの通り、本井英先生(S50年文・博了)から懇切な 講評を頂き研鑽に励みました。出席会員は12名でした。

●本井先生のご投句
さきがけて島をはやして早椿
嫌なことは忘れて春を待つことに
寒釣に寄せては笑まふ潮かな
寒釣の頰ばってゐるメロンパン
寒釣のむなしき竿をきゝ揚ぐる
ラーメンに浮かぶ鳴戸に冬日ざし
島の奥へと梅探るこころもて
  
●部員の代表作(50音順)
凪の海覗くが如く寒椿 安部和範
波頭立てず寄せ来る春の海 大崎洋一
寒日和大漁旗に人集う 河相光子
大楠の香の立つ宮に淑気満つ 上坂秀治
下りれば登る江ノ島の初詣 佐藤月子
一月の陽あたる路を歩みけり 鈴木崇夫
初富士になほもまつはる雲ひとつ 津田祥子
雲の襟ゆるりと脱ぐや雪の富士 萩原ふみを
春を待つ抜け道に咲くアロエ花 馬場英人
駅頭に揃ふ笑顔の着脹れて 宮田公子
赤い実がこぼれ始めて松納め 望月明子
寒の海凪ぎて帆かけのただ一つ 吉水淑浩
   午前中  江ノ島で    吟行  と  初詣
    午後    鵠沼公民館で     句会を     開催

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